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スーパーの売上改善にとって、過去を振り返り、次年度に生かすことは大変重要なことです。今回は先日あるスーパーのチェーン店で行った母の日イベントの成功例と失敗例を比較しながら、スーパーのイベント企画に必要なポイントをご紹介してまいります。

 

イベント成功店は売上前年比171％、母の日企画で明暗くっきり

今回ご紹介するスーパーは西日本に15店舗を展開するお店です。弊社と長年のお付き合いがあるスーパーですが、ここ3年ほどで段々と結果がついてまいりました。今回の母の日イベントでは全店舗で売上前年比128％と売上が改善しました。しかし、その中には売上前年比が172％の輝かしい実績を残したスーパーと、残念ながら売上前年比が98％だったスーパーがありました。

母の日イベントが失敗したスーパーの問題点2つ

売上が伸び悩んだスーパーのイベント企画には問題が2つありました。

１）「例年通り」のイベント計画

まず、1つ目の問題点は「例年通り」のイベント計画にありました。工夫がなく、前年と同じ、イベント計画だったのです。もちろん、前年に指導した重点テーマの選び方や売り方、展開場所については改善されていました。しかし、それ以外の工夫、自分たちの店舗で新たにイベントの企画をたてる工夫が見られませんでした。今の時代は変化が激しい時代です。「失敗したら怒られるから挑戦しない」という前例主義だけでは、なかなか成長を伸ばし続けることが難しいのです。

２）華やかさのないイベント陳列演出

2つ目の問題点は、商品の見せ方、華やかさのない陳列演出にありました。下記の写真にあるように、売上が伸び悩んだ店舗の陳列は商品に小さなリボンを少しつけただけという簡素なものでした。また、包装用のリボンも特別感のない陳腐なものでした。

売上前年比172％、成果のでるイベント企画方法3つのポイント

対して、売上前年比172％の売上を記録して、「母の日」イベントで成果を出したスーパーには、3つの工夫がありました。

１）女性目線でのイベント計画

1つ目の工夫は女性目線でのイベント企画です。母の日イベントが成功した店舗では約2ヶ月前から、イベントにむけて企画を練っていました。しかも、企画メンバーにパート社員を起用して、女性目線での母の日イベントを計画しました。母の日イベントの主要ターゲットは子育て世代の女性です。ターゲットの目線に近づけるために、同世代の女性、もしくはその年代を経験した社員の提案を積極的に採用していきました。

２）華やかさにこだわったイベント陳列演出

2つ目の工夫は、華やかさにこだわったイベント陳列です。下記の写真は、メロンとカーネーションを組み合わせた商品陳列です。先ほどご紹介した失敗例でも同じメロンの陳列を行っていましたが、こちらの写真の方がより華やかで特別感があります。また、母の日イベントにあわせて、地域で展開しているグループと協力して、アメリカンフラワーという可愛らしい造花アートを商品と並べて陳列しました。ギフト包装でも母の日のイベント用に、いつもよりも豪華なリボンを用意するなど、女性に喜ばれる華やかな陳列演出を工夫しました。

３）積極的な企画商品の開発

3つ目の工夫は積極的な企画商品の開発です。成功した店舗では特に新商品の提案と新しいプライスラインの積極的な打ち出しを行いました。

まず、新商品の提案ですが、今回成功したスーパーでイベント用に売り出したのはキウイフルーツです。美容効果も高く女性に人気なキウイフルーツを母の日ギフトとして売り出したところ、売上前年比586.9％の売上を記録しました。

また、成功したスーパーではギフトの新しいプライスラインのご提案も積極的に行いました。前年は980円、1500円、1980円、2980円の4種類の「母の日」ギフトを展開していました。今年はプライスラインの種類を広げて、980円、1280円、1500円、1980円、2980円、3980円の6種類の「母の日」ギフトを展開いたしました。

 

母の日イベントのコンセプト「健康・美味しい・楽しい」を体現する企画を

成功したスーパーの企画を振り返ると、企画コンセプト「健康・美味しい・楽しい」を中心としたイベント計画を、ターゲットの目線と近い女性社員の声を生かして、立案していました。スーパーのターゲットである女性の声を積極的に取り入れて、イベント企画や商品提案に生かす重要性が実証された結果となりました。

 

スーパーのイベント企画のコンサルティング、スーパーの業務改善をいたします。スーパーマーケットのコンサルティングなら、サミットリテイリングセンターまでお気軽にご相談ください。