スーパーの業務改善入門

2007年12月04日

『お客様の立場』を理解して行動することが、一番の効率経営

食品業界の偽装表示や不正な管理など、不祥事が耐えません。

食品を扱う業界に関係する仕事をさせていただいている者としては、とても悲しく情けない気持ちにさせられます。

会社が築いた長年の信用が、心無い経営者の行動で、一瞬のうちに崩れてしまいます。
現在に至るまでには、贔屓にしてくださるお客様は勿論のこと、沢山の関係者の方の血のにじむような努力や苦労、そして、関係者の協力があったことでしょう。

そして何より、日々現場で働いてきた会社の従業員や取引先の方々の今後のことを考えると、心が痛みます。

■スーパーマーケットのコンプライアンス(法令順守)は、大丈夫か?

 スーパーマーケットでは、社外で加工された、メーカーや産地の加工食品と社内で加工された、惣菜や寿司、魚や肉など沢山の商品を取り扱っています。

メーカーや産地の加工食品の表示に対する管理も重要であることはいうまでもありませんが、中小のスーパーで完全に管理できるかというと、現実的に無理があります。

 また、最近出てきている偽装表示やその他の不正については、名の知れた有名メーカーが起こしているのが現実です。

 店内加工の生鮮品については、日付(時間)や原材料(添加物)、原産地などの表示、温度管理や日付管理などオペレーションの管理が特に重要です。今まで何の疑問も持たずに行なっていることが、問題である場合があります。


■お客様の安全の確保を最優先に

 何を置いても、お客様に安全な商品をお届けするのが我々の務めである以上、出来る限りの情報の入手や商品管理、お客様への情報伝達に務める努力を怠ってはならないと思います。
 そして、いくら安心できる商品であっても、店舗へ入荷後の管理が確実に実行されていなければなりません。売り場でよく見掛ける、平冷ケースのロードライン(陳列許容ライン・冷蔵可能ライン)を超えた陳列や、バックヤードでの常温放置などは、速やかに改善していただきたいものです。


■生鮮品の管理と表示に要注意

 スーパーマーケットの現場では特に肉や魚、惣菜や寿司などの管理や表示で問題が多く見られます。

 例えば、仕越し品の日付管理(表示)や仕置き品の時間管理(表示)については、現場において、大きな問題を抱えています。


 基本的に、

 ①肉や魚の切り身など、フィルム包装した商品は全品、包装時に値付け(加工日表示)を同時に行なう
 ②塩干ものなど冷凍管理品で、店着後解凍した物は、すべて同じ日付で管理販売すること
 ③弁当など、加工時点で即時値付けを行い、時間管理(加工時間表示)する
 ④包装フィルムの破損などで、再包装する場合は、元の日付に設定して値付する
などルール確認の徹底と確実に実行されているか、定期的にチェックを行う必要があります。、こす。

■確実な管理が信用と利益、そして社員の意識とスキルアップを生む

 表示偽装などの違法行為で摘発された各会社は、努力の方向を完全に間違った事例でありますし、中長期で見ると確実に会社の利益を大きく損ないます。結果として、現場の従業員が大きな損害を被ります。



 そして社員は、従業員であることと同時に、消費者であるわけですから、会社の商品に対して、従業員から絶対の信用がなければなりません。



 不当表示や曖昧表示にならないために、どのようなことに対して、プロセスの改善が必要であるかが見えてきます。

 当然、数量管理や品質管理、温度管理を適切に行い、問題があれば、発注や検品など業務の見直しを行なうこととなります。

このようなことに問題意識を持って日々チェックと修正を行い、管理レベルを上げていきます。

また、必要に応じて、保健所など関係省庁の指導を仰ぐのも良いでしょう。



 このような、 『お客様本位の会社の一連の行動』 が、結果的に現場の社員の意識レベルの向上と、スキルの向上に繋がります。



会社として、また、組織として、お客様の立場を深く理解した行動が取れるようになると、回り道のない効率経営が出来ると考えます。

そして、会社の継続的な利益へとつながることを確信します。



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