スーパーマーケットの業務改善事例(その他)

2015年07月13日

売り場作りの見直しを実施、高級スーパーならではの問題点とは?

基本情報

■プラン
業務改善全般(売り場作りの見直し、営業利益の向上)
■料金
40万円/月
■期間
2年間
フルーツの陳列

高級スーパーの業務改善

10店舗以下で展開する高級スーパーの業務改善事例です。毎年売上が下がっていて、赤字が続くこともあったためにご相談を受けました。社内でもバイヤーを中心にチームを作り、利益を向上させようと改善を試みたものの、効果が出なかったため、弊社のホームページにお問い合わせいただきました。

展開する基幹店舗2店を重点的に実地調査したところ、他のスーパーとはケタ違いのサービスレベルを誇る高級スーパーで、社員のおもてなしの教育も徹底されていました。高級スーパーとしての実績やプライドもあるかと思いますが、フランクで率直な提案をさせていただいたところ、社長も身構えることなく気さくに対応していただいたおかげで、お店の本質を売り場作りに反映することができました。期間は2年間で料金は月に40万円でした。

高級スーパーの売り場作りとスタッフの意識改革

高級スーパーということで、立地条件は厳しいものがありました。地価が高いので店自体はさほど大きいものではなく、バックルームが2階や地下にあるなど、作業全体の生産性をあげにくい構造が見られました。また、扱う商品も高級スーパーならではのものも多く、輸入品など問屋にもないようなものをケース単位で発注するなど、うまく回転していかないと厳しい商品が多く見受けられました。そこで、まずは過剰な在庫を減らし、発注の仕方や売り場作りを徹底しました。

【改善前:開店時の欠品や過剰在庫】

開店時の欠品 過剰在庫

売り場作りの改善例としては、1年間ずっと陳列されていてほとんど売れていなかった商品の売り方を改善したものがあります。例えばクリスマスの時期にしか売れない缶詰があるのですが、これを通年で売る売り場作りを行いました。例えば、こちらの缶詰を青果部門の目立つところに移し、この商品を使ったメニューを提案することで、缶詰やその他の材料の購入へもつながる「関連陳列」に変えました。これにより、バックルームにケース単位で残っていた在庫も売ることができました。在庫を減らすということも大切ですが、売り場の「待ちの姿勢」を正すための意識改革となる事例となりました。

2年間の業務改善の成果

1年目の売上は前年割れ、営業利益も割れていましたが、1年半が経過した頃、売上が前年をクリアし、営業利益は1年を過ぎたあたりで前年クリアの見通しがつきました。15ヶ月目で月に5〜600万円、営業利益がプラスになりました。2年間の業務改善が終了して、3ヶ月後、担当していた店舗から売上比で4%のアップ、久しぶりに前年をクリアしたという連絡をもらいました。

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