コンサル・こぼれ話

2009年02月03日

節分の日のオモロイ話

私は、毎年節分のこの時季になると忘れられないエピソードがある。

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数年前の2月3日が訪問日だった、古い付き合いのクライアント。
ストア・コントローラのパソコンの画面で、巻き寿司の販売データを確認しながら私は、

     「店長、後巻き寿司あと何本残ってる?」
店長  「外注分が〇〇〇本、惣菜の分が・・・・合計で〇〇〇本ぐらいです」
新谷  「足りないんじゃないの・・・・」
店長  「えッ、そうですかね」
新谷  「今、3時やから、・・・6時過ぎぐらいには売切れてしまうで・・・」
店長  「そんなもんじゃないんですか」

眉間にしわ寄せて、
新谷  「今日みたいな日に売り切れてどうする!!」
新谷  「◯◯さん、今からシャリ何キロ炊ける・・・・?」

惣菜担当者のAさん
     「そうですね、だいたい◯◯キロぐらいです」
新谷  「わかった、それでも足りんな・・・・」
新谷  「よしッ、店長借りに言って来て!!」

びっくりした顔つきで、店長

     「えッ、何処に借りにいくんですか????」

新谷  「◯◯スーパーと◯◯◯さんと、そして、◯◯◯さん・・・・・」
店長  「えッ、・・・・競合店に借りに行くんですか・・・・????」
新谷  「すまんけど、今日だけは、欠品するわけいかん!! 頼む」

店長は、重い足取りで車に乗り込み、出かけて行った。

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その当時このお店は、3年間毎年二桁の伸びをしていた。大型店を除けば地域一番店。

この店舗の周りには、大小10件ほどの競合店がある激戦地です。


1時間ほどして、店長の車が帰ってきた。
     「3ケース(舎利ケース)借りれました」

新谷は、笑顔でお迎え・・・・。
     「ご苦労さん」
     「どうやった・・・」

店長  「◯◯◯スーパーは、「◯◯◯さん売りすぎですよ」といいながら笑顔で貸してくれました」
     「◯◯さんは、「何しに来たんやッ」と、けんもほろろに断られました」

といいながらも、全部で3ケースの舎利を借りてきてくれた。

店長の努力もあって、巻き寿司は、前年を大幅に上回る新記録の売上を上げることが出来ました。

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しかし、残念ながら、寒い中巻き寿司目当てにお買物に来ていただいたお客様全員には、行き当たりませんでした。

「申し訳御座いません」

売り場の担当者やレジの担当者は、深々と頭を下げた。


私が一生忘れることの出来ない思い出です。

私は、なぜここまでして欠品にこだわったか。
それは、単純に、寒い中、「今日は、巻き寿司とお吸い物」と決め込んで、楽しみに着ていただいたお客様の期待を大きく裏切ってしまうからです。

売上などどうでもいいことです。お客様の期待に応えることが出来ない事が問題なのです。

そして、その思いを店長はじめ従業員の皆さんに理解してもらいたかったからです。

店長には、今でも心の中で「すまなかった」と謝っています。


多くの会社で、『欠品防止』とスローガンでうたいながら、なかなか改善されない店舗も多いように思います。

欠品を売上の改善やロスの改善程度に考えていてはいけません。

問題はお客様です。毎日御来店していただいているお客様です。
寒い日も、暑い日も、雨の日も御来店してくださるお客様です。

私達のコンサルタントという仕事は、この商売で一番大切なことを教えることだといってもいいかもしれません。

実際、数値実績の上でも欠品を出さないということは、大きな意味を持ちます。なかなかそこまで、辿り着いた人も少ないように思いますが・・・・。

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一年に一度のことです。何時もお世話になっているお客様のことを考えれば、どういう行動や努力をしなければいけないかは、すぐに解るはずです。

これから先、何百何千の人にこの精神とその意味を教えていきたいと思います。


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