スーパーの業務改善入門

2014年10月24日

最低賃金など考えるな!(2)

賃金と生産性の関係


時給(賃金)がアップすることを問題にする方が多いのですが、本質的な問題は、そこではありません。
店舗全体としての効率や生産性が低いことが問題なのです。


例えば、年間1億円の売上の店舗があったとして、
<A店>人時売上高が、2万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷20,000円/人時=5,000人時
となります。

同じように、
<B店>人時売上高が、1.6万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷16,000円/人時=6,250人時

<C店>人時売上高が、1.4万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷14,000円/人時≒7,143人時

となります。

仮に、両店とも、パートタイマー比率70%で、時給850円とした場合のパートタイマーの人件費は、

<A店> 5,000人時×0.7×850円=2,975,000円
<B店> 6,250人時×0.7×850円=3,879,400円
<C店> 7,143人時×0.7×850円≒4,259,985円

A店とB店の差額は、904,400円、
A店とC店の差額は、なんと、1,275,085となり、売上高に対して、1.275%となります。

仮に、3店とも時給を20円アップした場合、
<A店> 5,000人時×20円=100,000円
<B店> 6,250人時×20円=125,000円
<C店> 7,143人時×20円≒142,860円

となります。
生産効率の悪い店は、生産効率の高い店と比べて、人件費の増加率も大きくなってしまいます。

最終的に、営業利益に関わるのは、人時生産性です。
投入人時が多くても、付加価値の高い作業をして、荒利益率が高ければ、会社の荒利益学が高くなります。
しかし、多くの場合、人の生産効率を示す人時売上高が低い企業は、荒利益率も品位傾向にあります。


戦略とオペレーション


以上ご説明させていただいたように、
生産効率、生産性の向上とその理解が、いかに重要であるかがお分かりいただいたと思います。

時給が上がることは、利益に影響することは間違いないことです。
しかし、中小零細のスーパーマーケットの経営上の本質的な問題は、生産性が低いことであることなのです。


右肩上がりの成長期の時代は遠い昔の話であり、高齢化や過疎化、業態を超えた競争、ネットショップなどのシェア拡大など、経営を取り巻く環境は、益々厳しくなってきます。


今後重要なことは、
補充や加工などのテキパキこなすべき作業は、人時売上高を高めるという意識を持ち行動すること。

一方、「自店らしさ」を作り上げるための売場づくりや商品化、仕入れ、試食販売、コピーライティングなどの付加価値業務は、人時生産性(荒利益)をアップすることを意識して、ジックリ行うことです。


「効率を追求すると、サービスレベルが低下する」という意見も聞きますが、これは、ホントのような嘘です。
これは、真に生産性を理解していない、生産性を追求したことのない人の意見である場合が殆どです。


私たちが考えなければならないことは、
「サービスレベルを維持もしくは上げて、生産性を追求する」ということです。

それが、お客様の満足と従業員の満足を実現する、「真の業務改善」であるのです。


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