スーパーの営業戦略入門

2016年04月22日

利益は、現場に山ほど落ちている!

私は、各社のコンサルティングの仕事をしていて、感じることがあります。
それは、「現場には、お金がたくさん落ちている」ということです。

ネコババをしようという話ではありません。(笑)

欠品、オペレーション(作業と仕組み)の不備、商品管理の甘さ、リーダーシップの無さ、・・・などなど、ちょっとやり方を変えれば、大きな利益に繋がるという事例を現場で日々見ています。


図1KS1   「何が、問題なのか・・・?」 「何を変えれば、もっと良くなるだろうか・・・?」

営業利益高(儲け)=粗利益高-営業経費高

 “営業利益高=粗利益高-営業経費高”の算数は、経営幹部や店長クラスであれば、誰でも知っている数式であると思います。営業現場で最重要の数値です。
しかし、それを正しく理解し、その目標達成のために行動しているチームリーダーは、決して多くないと思います。 まずここに大きな問題があります。

会社からの目標(予算)提示が、売上高や粗利益高に留まり、ゴールである営業利益高(儲け)の説明を表面的にしかしていないのです。
儲けを出すためにビジネスをしているのに・・・です。
これでは、営業利益拡大の確率は、低くなると言わざるをえません。

繰り返しますが、営業部門のゴールは、営業利益の拡大です。売上でも、粗利益でもありません。

そのためには、売上高や粗利益高、営業経費高の各目標値をリーダーが正しく理解して、チーム全員に説明して、共有化していることが求められます。
そして、そのための“高いゴール”を目指した、ムダの少ない正しい行動が、効率的に営業利益を達成するのです。

粗利益の拡大

 “粗利益高(売上高-売上原価)=あるべき売上高-ロス高”です。

1.お客に、取扱う商品の価値を伝えるための、POP掲示や(有人)試食販売などを実施する

2.商品化力を向上させて、値入れ高を拡大する

3.新規商品の導入とそのサイクル、売り場の露出度を高くして、値入れと買い上げ率を上げる

4.欠品(チャンス・ロス)を徹底して減らす

5.数量管理や品質管理のレベルを向上させて、値引きや廃棄のロス高を減らす

などが、粗利益の拡大に繋がります。

そして同時に、“あるべき売上高”を押し上げます。


また、データに出てこない、4の欠品(チャンス・ロス)は、特に要注意です。
ピークタイムは勿論のこと、開店時の補充作業の遅れなどで発生しているものや、夕方や夜間の支持率の高いアイテム(SKU)の欠品などを現場確認の仕組みをつくり、徹底して削減することが重要です。

また、欠品を深刻な問題だと考えていないことや、そのことに気付いていていない店舗も少なくありません。

少しだけ深い話をすると、顧客から見飽きた、変わり映えしない売り場は、新規商品の導入が遅く、チャンスロス(あれば売れるのに・・・)が多いと言えます。


そして、欠品は、お客の不満のもとでもあり、客離れも含め中長期的に大きな損出に繋がる重要課題であるといえます。
れらの、現場で確認できる、粗利益を落とす課題にフォーカスして、改善することが出来れば、確実に粗利益は向上します。

意外に簡単に、手間も少なく、大きな改善成果が得られることは多いものです。

 

経費を下げる

 多くの現場で、人件費、販促費など、多くのムダな経費が使われているのをよく見掛けます。

ただ、気を付けなければならないことは、経費は単に減らせば良いというものではない。ということも、正しく理解していなければなりません。

1.動作のスピードの低さや手順の不備、出来栄えの低さ

2.発生(必要)作業と乖離した、ムダな人時投入

3.集客率の低い広告の投入

4.レイアウトの不備による、ムダな移動距離の増幅

5.低い売上の、マグネット売場(平台やゴンドラ・エンドなど)

6.縦割りの作業遂行で横の応援の仕組みが無い

など、現場には多くのムダを発見することができます。

 

また、逆に、「ここで(に)、お金や人を投入すれば・・・」という場面にも遭遇します。

ピークタイムのレジの人時不足や、ピークタイムでの推奨販売の無さなど、また、欠品や重点売場の設定場所の不備やボリューム感のなさなども、これに当たります。

費用対効果を高め、結果的に経費率を下げることになります。

また、現場のオペレーション力は、継続的に改善、訓練を加えることになり、パフォーマンスを高めて、費用対効果は格段に向上することができます。

営業利益の高い会社は、そのほとんど場合、オペレーション力が高いと言えます。

 

このように、経費のムダの排除と、重点課題への戦略的投資(選択と集中)を戦略的、継続的に実施することが重要です。

 

「作業に人を割当てる」は間違い

 レイバースケジューリングを勉強していれば、「人に作業を割当てるではなく、作業に人を割当てる」ということを教えられます。

しかし、本質的に、日々遣っている作業自体の質や方法が悪ければ、「作業に人を割当てる」ということが、必ずしも正しいとは言えません。

売場作りやサービスの質に対する目標値(レベル、目指す姿)が低ければ、作業の質も低位に安定して、結果的にムダが多く、生産性は向上しにくいことになります。
事実、私は、アメリカのスーパーマーケットで、LSPの実地調査の経験をしていますが、現場担当者の作業遂行レベルが、総じて高いとは感じませんでした。

コンセプトや戦略上、高位の目標設定が中長期的に、質の高いオペレーションを確立することに繋がります。このことが重要なポイントです。

 

どうでもいいことに時間を使ってしまっている

全ての人に共通して、そして、公平に与えられているのが時間です。この時間を日々どの様に、計画的に使うかが、結果を大きく変えることになります。

日々、重要度の高い業務(仕事)を優先して、それに対する配分を多くしているかが重要です。
重要なことを後回しにしていると、どうでも良いことに多くの時間を取られているのとでは、中長期で大きな業績(成果)の差を生むことになります。

特に、スーパーマーケットは、多くの人員によって運営されているため、個人個人のスキルとその総和と、リーダーのリーダーシップなどによって、とてつもない差を生むことになるのです。

 

現場の確認力が大きな利益をもたらす

 現場には、本当に多くのお金が落ちているのです。

それが見えなければ、リーダーとしては、まだまだ修行が足らないのかもしれません。(笑)
不備を観て、怒っても仕方がありません。

大切なことは、「なぜ起こっているのか・・・?」を考えることです。

「どうして、この状態になっているのか?」

「どこにその、原因があるのか?」

遡って考えていく必要(癖)があります。

単純なものもあるでしょうし、少し、複雑な要因が絡んでいる場合もあるでしょう。

仕組み、従業員のスキル、手順、マニュアル、人員配分、などなど・・・小さなロスでも、日々起こっていることであれば、一ヶ月トータルで相当な金額(時間)になります。

机上で考えていても、何も見えません。データを眺めていても、それは、推測でしかありません。
現場を観れば、直ぐに多くの課題を発見することが出来ます。
そして、時間帯を変えて観ることも重要です。競合店を観る場合も同じことが言えます。

現場は、会社の現状の『あらゆる仕組み』の良し悪しを表現しているバロメータなのです。


現場を観ましょう。 何が必要なのかが、直ぐにわかります。



もし、問題点や改善の視点や勘所が分からなければ、弊社へご連絡ください。
きっと、ご満足のいくご提案が出来るものと思います。
少しの行動を変えることで、大きな業績改善に繋げた、多くのクライアントが有ります。

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