スーパーの業務改善入門

2009年07月08日

トマトの売上、前年比170%達成

ついに新記録が出ました。
対前年同月比170%の伸長率達成。(全店・平均)

私のクライアント企業(リージョナル・チェーン)の青果部門、5月のトマト単品の売上高の実績です。
中には、200%以上の実績を残した店舗が数店舗あります。
ちなみに野菜合計の伸長率は105%(会社は96%)です。

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トマトは、野菜売り場の年間NO.1の売上の商品です。(一部の地域を除き)
このトマトの売上は、青果部門全体の売上と粗利益に大きく影響します。

私は、このクライアントでは、青果部門を専門にコンサルティングをさせていただいています。
2008年4月から指導させていただき、今年で2年目に入っています。

業績も順調で10ヶ月連続で売上高、荒利益高とも予算を粗達成しています。
業績が良い訳は、計画を立て、それを確実に実行しているからです。
計画書といっても、それ自体枚数が多くて厚いわけでも、データが多く載っているわけでもありません。
たったA4サイズ、2枚の簡単なものです。

私は、計画書そのものより、実行(売り場作り)に力を入れてもらっています。勿論、計画書には、重要なポイントはあります。現場のスタッフとバイヤーには、そのポイントをはずさないようにアドバイスしています。

そのポイントについて、すべてを公表することは出来ませんが、勘所だけ少し紹介します。


計画書は、中身で勝負


もう6、7年ほど前のことになりますが、あるナショナル・チェーンのフランチャイズ企業をお手伝いしたときのことです。
厚さにして、1cmはあろうかという月間の販売計画書が私の目に留まりました。情報満載です。

私は、
「この計画書すごいね。何時も見てるの・・・」と、現場のチーフに訪ねると、
「いいえ、殆ど見ません」あっさりした応えです。

計画書を作った本部の商品部は、計画書それ自体を作ることが仕事になっているのです。
現場の使いやすなど関係ないのです。
組織が官僚化するということの分かりやすい事例です。
本部のスタッフは、上司に褒められること(正確には、怒られないことかも知れません)を考えてしまっています。計画書の厚みを増すことが目標になってしまい、現場の使いやすさなどは、二の次です。
私も中を数ページ、パラパラとめくってみましたが、文字と数字がギッシリで、写真やグラフも少なく、見たくなくなりました。

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計画書は、中身が勝負です。

本部は、企画コンセプトや必須アイテム、一部商品の売価指定、販促ツールの掲示方法など、守らないといけないポイントは提示します。
店舗側は、その条件の中で、4Pを深く考えて、自分の店なりの最善の方法を練っていくのです。

1つ目のポイントは、『売場作りの4P』です。

 1.商品(Product) ・・・売り込み商品、品揃え商品など
 2.売価(Price)  ・・・値ごろ感の追求
 3.場所(Place)  ・・・何処で売ったら、効果を最大化することができるか
 4.販売促進(Promotion)・・・どんな手があるか

です。この4つを効果的に組合せて、最大の効果を出せるように店舗毎にアイデアを出します。

「売り場」と「お客様のこと」を深く考えて、計画書を作ります。
それと、大事なのが、実行した後の反省です。
成績が芳しくなくても、諦めるのではなく、

 ・何処が悪かったのか、失敗の原因を探り、
 ・次回は、どうやって改善するかを

企画が終了した後すぐに検証を行い、仮説を立てて、スピードを持って再度実行します。
失敗しても、次に生かすことが出来たら、失敗自体が大きな成果を生む基になります。


安売りせずに、売上を上げる


安く売ると売れる。
まともな商品だったら、確かに間違いありません。
しかし、安売りだけでは、利益が出ません。

売る側のから考えることを止めて、
「お客様の心理」を考えたら大きなヒントが見えてきます。

2つ目のポイントは、「お客様に喜んでいただける」売り場作りです

 1.美味しい  ・・・
 2.楽しい   ・・・
 3.安心・安全 ・・・
 4.簡単・便利 ・・・
 5.健康    ・・・


を「感じていただくこと」の出来る売り場作りです。

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お客様は、納得していただいたら、必ずしも安くなくても買っていただけます。
お客様が持っている、事前の期待値を超えた商品だったらお金を使っていただけます。


現場で考える癖を付ける


以上の内容は、私が現場で指導させていただく、販売計画を立てるときのポイントの一部です。

ちなみに、私は、クライアント企業に立てていただいている計画書は、販売計画書とは言いません。
「販売展開計画書」といいます。
お客様に直接触れ合う売場が全てです。
レイアウトなど、限られた条件の中で、担当者が如何に考え売場を作り、お客様に喜んでもらえるかが、計画の目的であるからです。

本部も、計画以上に現場の確認とフォローに重点を置くことをお奨めします。

本部(ベンダーも含め)と店舗がお互いにコラボレーションを行い、アイデアを出し合えば、お客様に喜んでいただけるいい売り場が出来あがるはずです。

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