スーパーの業務改善入門

2009年07月07日

簡単な在庫削減法

業務改善の重要課題が、店内在庫(量と質)の適正化です。
欠品を無くすことと、単品別の過剰在庫を適正化することです。

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欠品は、「お客様の不満」の1番でもあります。粗利益を大きく低下させます。
また一方、過剰在庫は、店内作業に悪影響を及ぼし、商品管理のための無駄な人時投入や倉庫代の発生に繋がります。
そして、商品の汚損・破損と日付が古くなるといった、商品の質も低下も招きます。

私は、色々な会社に訪問しますが、在庫の適正化が出来ていない会社が、あまりにも多いことに驚かされます。
スーパーマーケットの店舗は、現場で科学的に管理されていないところが多くあるのです。

先進企業は別にして、中小のローカル・チェーンやリージョナル・チェーンで多く見かけます。結果的に、生産性が低く、営業利益率も低位安定の企業が多く存在します。

原因は、いろいろとありますが、
・現場の個人個人の数量管理のスキルが低い ・本部の無計画な送り込み ・過剰在庫の処理の仕組みがない などが、主な原因です。

しかし、これらの主因は、
会社の、生産性の本質の理解不足。それによる戦略の不備。そして、在庫管理に対して、「組織の役割分担」が出来ていないことによるものです。


チーフや店長が定番の発注をしている悲しい現実


グローサリー部門のチーフが定番の発注をしていたり、店長がパンなどの発注や品出しをしている会社があります。これは、最悪です。
なぜかというと、「新人のパート社員やアルバイト社員の方でも出来る作業」を、部門の責任者や店舗の責任者がやっているからです。

このような場合、当然予測できることがあります。

1.売り場管理や売り場計画
2.部下の教育と訓練
3.競合店調査や市場調査
4.会社の方針の理解と具体的行動計画策定

などなど、
本来リーダーとして、やらなければならない業務がおろそかになってしまうということです。
(現実的には、殆どやっていないのですが・・・。)

これらのことは、本部の責任でもあります。
現場を観察、指導していないという現実です。

店舗からは、
「人手がないから、仕事が時間内に終わらない」
「パートを募集しても、なかなか集まらない」

といった声が上がってくると思いますが、それを単純に受け止めるだけではいけません。
そこにある『本質』を良く理解して、対策をとる必要があります。


パート社員、アルバイト社員を育てる


特に女性社員は、相対的に「キチン」と仕事をこなしてくれます。

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発注のテクニックとルールを教えてあげれば、短時間で確実に正確に出来るようになります。

私も現在、クライアント企業を直接指導させていただいていますので、具体的な内容は、お伝えすることが出来ませんが、簡単に説明すると、

1.POSデータを活用する

  ・・・実績を確認する(欠品した物は分からない)
     (意外に売れている、売れていないを知る)

2.現場の欠品を確実に観察する
 
  ・・・POSデータだけでは、分からない欠品時間や内容を
     日々定時定例で確認する
     (どうするか仮説を立てて、すぐに実行してみる)
   
3.「やらなければならない事」と「やってはいけない事」のルールをつくる


  ・・・すぐ実行しなければならないこと、
     すぐに止めることを決定して、やってみること

この3点を念頭において、改善を行なえば確実に成果は出るはずです。

欠品においては、
「欠品があった場合、その原因をハッキリしておいてください」とお願いして、具体的に内容をお伝えすれば、パート社員の方々は確実に進めてくれます。

 1.メーカーの品枯れ
 2.問屋の欠品
 3.発注担当者のミス

 欠品理由を確認します。(手帳に記入)

 そして、欠品商品は何時入荷するのかを確認し(カードに記入)、

 4.「欠品のお詫びカード」(申し訳御座いません・・・何時入荷予定です)
   を陳列棚に掲示します。

 そして、商品が入荷したら、

 5.欠品商品を最優先で補充します。

以上のようなことは、確実に行ってくれます。

チーフや店長がやるべきことは、

 1.以上の業務が日々確実に進められているか確認して
 2.フォローをして、さらに「効果を上げる、もっと良い方法はないか」
       を一緒に考えてあげることです。


パート社員、アルバイト社員の時給を上げる努力


店長やチーフは、各担当パート社員やアルバイト社員の時給を上げるためにいるのです。
「人件費が上がると困る」という低次元の考え方では、この厳しい競争には勝ててはいけません。
「少数精鋭」とまではいかなくても、「烏合の衆」ではいけません。

確実に正確な発注をしてくれれば、会社に対して相当な貢献をしていることになります。自給が50円、100円上がることは、何の問題もないことです。
なぜなら、欠品や過剰在庫で、「儲かるべきお金」が日々どんどんなく無くなっているのですからです。

それと、店長が、ルーチンの簡単な作業を行なっているのでしたら、その時間分は、パート社員の時給相当分で支給することになります。
やるべきことは、部下の教育です。
「パート社員を何処まで育てる」かを計画し、部下とコミュニケーションをとって確認し、プログラムを組んで実行します。

社員一人ひとりの「努力すべき方向性」を明示すことにで、モチベーションアップに繋がるのです。

 1.モチベーションが高い社員に対して、
 2.「発注精度の向上」を目標に教育わ加え、
 3.リーダーが担当社員のフォローアップを行い、コミュニケーションをとる。

この手順を確実に行うプロセスがあれば、成果は間違いなく出るはずです。



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■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (前編) ⇒www.summit-rc.com/case/2714/



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