スーパーの業務改善入門

2008年02月13日

メタボなお店・社員編

メタボな会社は非常に多いです。

在庫、人、資材などの過剰は、スーパーマーケットの経営を確実に悪化させます。
当然ですが、そこで働く従業員の労働条件も悪化します。

人が過剰になっているその要因は、大きく二つあります。
それは、第一にチームリーダーの管理能力不足と、第二に社員一人ひとりのスキルの未熟さです。

前者は、チームのトップとしての計画やそれを実現するためのコントロールなどの技能が未熟な場合です。
後者は、5年、10年と従事しているベテラン社員が、若手社員と同じ程度の作業種のマスターしかしていないことや作業の処理スピードが若手社員とさほど変わらない場合などです。


きびしい環境・・・


スーパーマーケットは、運営に沢山の人を必要とする労働集約型の業態です。
人の管理が甘ければ、即、会社の収益に悪い影響を及ぼします。

ここ数年、少子高齢化や労働力のサービスやソフトなどの他産業へのシフトなどを背景に、慢性的な人不足(人材不足)になってきています。特に都心部では、技能者は勿論、パートタイマーやアルバイトの不足も顕著になってきています。また、地方では、低賃金やサービス残業など、労働環境には明るさが見当たりません。

しかし、このような環境の中にあって、少数ではありますが、とても元気な会社があることも事実です。では、この差はどうして出来ているのでしょうか。
答えは単純ではありませんが、一言で言うと店舗や部門が、儲かる体質になっているか、がその差になっているということです。これは、オペレーション力の差です。


儲けるということは・・・


会社の収益を改善する方法は、複数あるわけですが、損益表で考えた場合、粗利益高を上げるか、経費の額を下げるかという方向がハッキリしてきます。

当たり前のことを言っているのですが、儲からない会社は、果たしてこのことをよく理解し、目標設定とその為の行動を取っているでしょうか。目先の売上や荒利率にばかり目がいっているところがほとんどではないでしょうか。

では、経費を下げるということは、どんなことをやったらいいのでしょうか。
バックルームの照明器具のスイッチをこまめに切ることでしょうか。
新聞を取るのを止めることでしょうか。大切なことですが、効果が薄く的外れです。
『人』です。正確に言うと人件費です。

スーパーマーケットの経費の中で、圧倒的に高い人件費にポイントを当てて考えなければなりません。大きな割合の経費を下げる努力をするほうが、効果が大きいに決まっています。

また、粗利益を上げるというのはどうでしょうか。
ロスを減らし、粗利益を改善する努力は、大切で基本的なことです。
しかし、ただ粗利益率が高ければ、必ず儲かるわけではありません。
惣菜部門やインストア・ベーカリー部門などの手間の掛かる部門では、それらの部門が赤字の会社がとても多くあります。逆に、グロサリー部門のように、粗利益率が低くても儲けが出やすい部門もあります。
 
例えば、惣菜部門の場合、粗利益率が50%であっても、人時売上高が5千円であれば、人時生産性は2.5千円です。グロサリー部門で粗利益率が15%と低くても、人時売上高が3万円であれば、人時生産性は4.5千円です。
要は、粗利益の額と投入人時の関係に視点をおいて考える必要があります。そして、この二つの数値から導き出される、人時生産性が問題なのです。

人時生産性は、投入した1人時当たりの粗利益高ですが、会社は、そこから人件費を支払うことになります。人時生産性が低ければ、労働分配率が高くなり会社が儲からないか、社員の給料が安くなるか、または、この両方ということになってしまいます。この意味をよく理解すれば、とるべき方向性が少しずつ見えてくるはずです。

  人時売上高=売 上 高÷投入人時・・・1人時辺りの作業全般の処理スピード
  人時生産性=粗利益高÷投入人時・・・1人時当たりの付加価値生産性


人時生産性の予算設定はあるか?


人時売上高や人時生産性を経営指標に取り入れていなかったり、データは出しているけど、真の理解や活用がされていない会社があまりにも多くあります。

先程説明したように、人時売上高や人時生産性は、儲けを出すための重要なポイントです。
商品政策や販売企画が重要であることは確かですが、それと平行して、個人とチームのオペレーション効率を高めなければ、営業利益にはつながりません。

商品補充や簡単な加工作業や定番発注などの出来高作業は、テキパキと迅速に行い、時間を短縮します。その一方、販売計画や企画発注、陳列演出などの付加価値(出来映え)業務は、一定の時間を取って、ジックリ効果性(利益)を追求して作業にあたります。

つまり、単純作業は、1人時あたりの処理料を上げる努力。付加価値業務は、一人時あたりの粗利益を上げる努力をする。と考えるといいでしょう。


チームリーダーは、仕事・・・


店長は、現場で数々の業務を遂行しなければなりません。特にお客様対応にあたっては、店主としての能力が問われます。

同じように、店長には、部下の教育と訓練という大きな仕事があります。一人ひとりのスキルをアップさせるという意識で、日々少しずつでも教育・訓練を行えば、半年、1年と、時間の経過に伴って確実に個人のスキルはアップして、チーム力がアップします。

最近は、人が足りないという言葉を現場で多く聞きます。
確かに、求人広告を出してもなかなか応募者が来ないのが現状のようです。
しかし、人時売上高などのデータを確認すると全く不足していない場合がほとんどです。
人が足りないのではなく、チームリーダーの管理スキルが低い場合がほとんどです。必要ないときに、ダラダラとパートタイマーやアルバイトを使い、忙しい肝心なときに人が足りないということが多く見受けられます。

現場をよく観察し、シフトの見直しなどをこまめに行いましょう。


現場でのメタボ改善のポイント



 <出来高業務>
  ・年間、月間人時予算の策定と曜日別・日別割り当て
  ・日別・個人別作業スケジュールの作成と活用
  ・作業指示書の作成と活用  加工、補充、その他.
  ・バックルーム不良在庫削減 
  ・売り場陳列量の単品別適正化
  ・カートの効果的活用
  ・個人別、定時作業訓練
  ・定位置管理の徹底
  ・5Sの徹底 整理、整頓、清潔、清掃、躾(しつけ、慣習化)
  ・その他

 <出来映え業務>
  ・定時定例実施
  ・効果測定、検証、改善、サイクルの慣習化
  ・ファイリング
  ・その他


項目ごとに重要度を付けて、改善活動の優先順位を付けます。

ここまで来れば、大きな進歩です。ただ、重要なことが有ります。
それは、
改善活動のスタートを切ることです。改善が進まない会社の一番の部分がここにある場合も少なくありません。


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