スーパーの営業戦略入門

2011年07月30日

お客様は、商品が欲しいのではない!

旧盆まであと2週間余りになりました。
地方のスーパーでは、イベントや売場づくりの計画を着々と進めていることと思います。

先日、あるクライアントの青果部門のバイヤーに、
「先生、たけのこの水煮の売上が、年々下がって来ていると聞きますが?」
「メーカーの営業の方から、
そこそこで切り上げて、秋の商材を売り込んでください」と、言われたとのことです。

私はバイヤーに、
「あなたは、どうしよう(したい)と思っているのですか?」と聞き返すと、
ハッキリとした明確な答えが返ってきません。


お盆に田舎に帰省してくる人たちは、懐かしい人に会ったり、新鮮な魚や野菜を食べたり
など、色々な体験が出来ることを楽しみにして帰郷してくることでしょう。

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「食」ということで言うと、
お婆ちゃん、お母さんと引き継がれた、家庭の味(おふくろの味)を久しぶりに味わえることを楽しみにしている人は多いでしょう。

一方、お母さんは、
田舎料理を作り、振る舞うことを楽しみに、
離れて暮らす娘や息子が、そして、可愛い孫が、それを喜んでくれる。
なつかしい母の手料理の味を家族が楽しんでくれる。
というように、
家族が囲む食卓での楽しい団らんを想像しながら、スーパーで買い物をするでしょう。


このように、
お客様は、良い結果を出せる方法を探しにあなたのお店に来店しているのです。
そして、あなたの販売している商品やサービスでその課題を解決してくれることを強く願っているのです。
お客様にとって、商品を買うことが直接的な目的ではないのです。


真の目的と正しい行動


ですから、売場の担当者は、単に商品を売る事だけを考えるのではなく、
商品をお買い上げ頂いたその後に有る、お客様の「真の目的」にフォーカスして売場づくりや提案をする必要が有ります。


このようなことを何も考えもしないで、
売場の担当者が、ただ、「商品が売れるか売れないか」という目先のことだけを考えているのでは、
こちらの行動とお客様のニーズとの間のギャップを埋めることは出来ません。
商品の売上アップの可能性は低くなってしまうと思います。


独自の売り


先ず、この観点から売場づくりの計画をスタートして、
結果的に、どうやってその商品の売上を伸ばすかを考える必要が有ります。

まず最初に考えなければならないのは、

①明確なターゲット ・・・ 誰に買ってもらいたいのか
 例)おもてなしをする主婦

②お客様のご利益 ・・・ 何が得られるのか
 例)家族からの「美味しいね」という一言(楽しい団らん)
 そして、

③ユニークな特徴 ・・・ 他にない独自性
 例)新しい食べ方の提案
   少し高いけど、それを上回る品質(こだわり)

などを明確にして、お客様にアピールすることです。

また、これらを、最近よく言われるところのコトPOPに応用すると確実に効果が拡大することに繋がります。


売場づくり


売場づくりにおいては、
①何をお薦めするのか ・・・ 商品は、グレードは、品揃えは、など

②どこで売るのか ・・・ マグネット、関連販売、特設売場など

③どのように売るのか ・・・ 販促ツールは、提案方法は、情報発信は、など

④いくらで売るのか ・・・ 値ごろ売価は、
アップセル(納得のいく上位品質のお薦め)は、
ダウンセル(使用用途に有った下位品質のお薦め)は、
クロスセル(買い逃しの無いように関連売場づくり)は、
などを、深く考え売場展開を計画します。

お客様が、
納得して買う気にさせる「これでもか」の具体的行動が、大きな結果に繋がります。


<>営業戦略は、線と面と体積で考える
そして、
最初にお話した、たけのこの水煮の単品の件ですが、

単純に売上を上げる方法が有ります。
①横を伸ばす ⇒ 競合店より先に買ってもらう
販売時期を早くからスタートして、販売期間を長くすること
 

②縦を伸ばす ⇒ 商品の使用用途を増やす提案
「煮〆」以外にも、中華など筍を使ったメニュー提案を具体的に行い、
購買促進をはかること

③高さを伸ばす ⇒ プロモーションで購買促進をはかる
 プロモーションの強化
例)POP、チラシ、試食販売、関連販売、その他

などを確実に実行することです。


ジリ貧には訳が有る


今までの売り方を続けていては、売上はジリ貧になるばかりです。
行動を変えましょう。


前述のことを念頭に置いて、実験をしてみて下さい。
意外に簡単に結果は変わってくるものです。

もし、うまくいかなければやり方を少し変えてみることです。

特に、お客様にハッキリと分かるように。

例えば、新しい食べ方や使い方の提案。
より美味しさや楽しさが体感できる形で、です。

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