スーパーの営業戦略入門

2015年03月14日

“賑わい”の演出で売場が変わる! 【食品商業・4月号原稿】

青果売場は、スーパーマーケットの中でも、特に、季節感や鮮度感をお客様にお伝えする重要な売り場である。
そして、日々それが確実にお客様にお伝わるように陳列演出することが望まれる。
また、青果物のほとんどは、陳列時も「生きている」。これは、鮮魚や精肉と大きな違いでもあります。
商品の持つ特性を活かし、カラーコントロールや売場の拡縮でメリハリを付けたコーナー化をして売場展開をすることができれば、売場は確実に、付加価値を生みます。

⇒青果売場の最前方
図13  図14

⇒鮮度感を訴える地産地消コーナー(青果部門・第一平台で展開)
図7  図15

⇒最前方で、高鮮度、美味しさを伝える(カットフルーツ)
図9  図16

図17

陳列演出の目的は、
「販売数量を伸ばして、売上(荒利益)高を拡大する」ことにある。
青果売場にあって、特に重要なことは、
「高鮮度の商品をお客様にお届けし続ける」
「味の良い、果物を 〃 お届けし続ける」
という大原則を外さないということである。

機能的な価値と情緒的な価値を理解しよう!

売場作りは、「見やすい」、「選びやすい」、「取りやすい」という様な、機能的な側面と、「愉しい」、「面白い」、「嬉しい」という様な、情緒的な側面を論理的に理解して取り組むと、売場を作りやすい。また、前者が陳列力であり、後者が演出力である。

機能的な部分の出来栄えがよければ、お客様は、ストレスなく短時間で買い物が出来るし、関連陳列等で「あと一品」の売上アップも期待できる。

⇒アボカド、レモン、ライムをサラダコーナーで展開・きりたんぽ鍋コーナー

図11  図18

⇒サラダ関連売場ーの中のカット野菜コーナー 
※見やすい、取りやすい、選びやすい(メリハリを付ける)
図8  図19

⇒ダイナミックに「見やすく」、「分かりやすく」
1372297230234563  図5

図30  図21

また、情緒的の部分の出来栄えがよければ、お客様は「楽しさ」を感じ、滞店時間が長くなり、買上げ高を高く出来る可能性が高まる。

⇒「秋のホッとメニュー特集」企画(後方は、ハロウィン)・「ひな祭り」
図4  図22

機能的な部分として押さえておきたいポイントは、定番、平台共に、サラダや鍋物という様な使用用途別や祭事など、関連陳列とそのコーナー化です。

そして、「どれも売りたい、これも売りたい」ではなく、「これを売る」という、メリハリのある売り場を作ることが重要である。
POSデータを見ると、時季によって多少変化はすのが、概ね果物の場合は、上位3~5アイテム、野菜の場合は、10~15アイテム程度で、それぞれ全体の7割程度の売上げを作り上げる。下位アイテムのフェイシング(陳列量)を縮小し、上位のアイテムのフェイシングを拡大とマグネットの活用が売上アップには効果的である。
POSデータや消費支出データ、売場のマグネットの強弱などの基本原則を理解して、最大限活用し、科学的に売場の陳列位置、陳列方法、陳列料などを決定し、展開計画を策定することが重要である。

情緒的な部分として押さえておきたいポイントは、
「今日も元気で売れてくれよ!と商品に語りかける」、くらいの気持ちを持って陳列演出にあたることである。楽しい気持ちを持って売場を作ると、自然と「ワクワク」する様な売場は出来上がる。

⇒何を売りたいか? どう売りたいか? 
図6  図24

そして、ターゲットは、言わずとも女性。「楽しい売り場」、「面白い売り場」が大好きである。ここがスーパーマーケットで働く男性軍の中で、大いに欠如しているように思う。その意味では、女性であるパート社員の方々の力を活用することも考えたい。

⇒賑わい感を出す、対面販売コーナー
図25

また、お客様にベネフィットを伝えない、商品の特徴だけのボロPOPは無用である。「買いたくなるような」コトPOPを用意したい。

⇒「霜に何度も当り、甘みが強く、とても美味しいです。期間限定品です」
 (158円から198円に値上げして、バカ売れした)
図26  図27

そして、これらのことを念頭に置きながら、国内、海外の優良なスーパーマーケットや、その他小売店の売場を観察し真似ながら売場づくりを実践し、日々センスを磨くこと(まねぶ)をお薦めする。


『心を豊かにしてくれる』売場を作ろう

人手不足、賃金アップなど作業環境は厳しさを増す。

『綺麗に並べる』、『楽しい売り場を作る』ということは、手間が掛かり、非生産的に思う人も多いのではないだろうか。 しかし、そうではない。陳列指示書の活用や前作業や後作業の段取り組みをして事に当たる、また、ダミーや陳列方法などの工夫で、全体としてスピードも早くなり、投入人時も抑えられる。

メーカーから導入コストも安価で、日々の作業性を上げることのできるダミー機材の活用も初級者お薦めする。また、経験を積んだ中級者には、ホームセンター等でスノコやカゴ(ザル)などを購入して活用することもお薦めである。

⇒木製スノコ、竹ザル、木製コードリールを利用した低コストの平台
図28

⇒商品の顔(特性)をお客様に向けることを意識して陳列する
図29

写真にあるような、ラッピング技術を伴ったフルーツギフト・コーナーやナッツやドライフルーツのバルク販売など、新たな商品、サービスへの取り組みは、新たな需要を生み出す。(需要の創造)

⇒需要を創造する(フルーツギフト・コーナー)
図3

⇒ナッツやドライフルーツなどのバルク販売(アメリカのSM)の売場の拡大が目立つ
図10

同じ商品、同じ品揃えであれは、楽しい売場の方が良いに決まっている。お客様がワクワクする様な売場作りは、中小零細のスーパーマーケットの差別化戦略の一つであることは間違いない。
作業全体の見直しを行い、無駄な作業、効果の低い作業の削減、低減を行い、売場に人時を多く投入することを推進して頂きたい。

ただ、何度も言うが、鮮度と味が常に高位に保たれていることを外してはいけない。


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<関連記事を紹介>
食品商業3月号 http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/25779/
食品商業2月号 http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/25753/

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