労働生産性を上げよ
「過去10年で日本の労働生産性は世界一改善し、これ以上の賃金抑制なしに競争できる体質になった」という記事が有った。(日経新聞・1月7日・「大機小機」より)
スーパーマーケット業界では、
売上を上げるための努力は大いにするが、実際思うような効果が出ていない場合が圧倒的に多いのではないでしょうか。
そして、その一方で、販促費などの経費が売上実績以上にアップしている会社も少なくないように思います。
生産性とは、利益(効果)に対する経費(投資)の割合で産出されます。
スーパーマーケット各社の中で、
真に生産性を上げる努力をしている会社がどれくらいあるでしょうか。
「経費の削減は、徹底してやった」
「もう打てる手段は無い」
というような意見をよく耳にします。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
やること、出来ることは、本当に何も無いのでしょうか。
単なる、目先の経費をケチっただけ、なのでは無いでしょうか。
お金の生産性は、無駄を削り多少改善したかもしれませんが、
真に「会社の価値」を今後高めていくための「人」に関わる生産性は向上しているのでしょうか。
私は、そうではない会社を沢山見て来ました。
経費を削るだけでは、
真に生産性が向上したとは言えません。
接客も、商品開発も、サービスのレベルアップも、
実際に行うのは人(従業員)です。
この生産性は向上しているのでしょうか。
まだまだ遣れること、
遣らなければならないことが沢山あるように思います。
目先の経費の削減は、一時的なものです。
しかし、人に関わる生産性は、
会社が時間を掛けて確実にレベルアップしていくべき(いける)ものです。
取り分け製造業は、
円高や賃金の安い発展途上国の攻勢など、グローバル化の波の中で大きな変革の努力を行い、生産性を大幅にアップしています。
しかし、小売業特にスーパーマーケットの業態企業の多くでは、
特に生産性の上で、決して高い状況では無いと言えます。
逆にいえば、
中小・零細の企業では、まだまだ改善できる部分が大いにあると言えます。
人時売上高は、作業効率を表します。
作業を行うとき、単位投入時間(人時)で、どれくらいの作業を処理することが出来るかということです。
人時生産性は、付加価値生産性です。
単位投入時間(人時)で、どれくらいの付加価値(荒利益高)を上げることが出来るかということです。
それぞれ違うチーム(店舗)が、同じ仕事をした時、結果は大きく違ってきます。
これらは、会社単位であれば、大きな開きになります。
実際、会社の営業利益に大きな影響を及ぼすのは、人時生産性です。
戦略の違いから、
お客様に提供する商品やサービスによって、業務内容やそれに関わる作業内容が変わってきますので、単純比較はできませんが、
極端に言ってしまえば、
たいして売れていないようなお店でも、生産性が高ければ十分に営業利益を稼ぎあげることが可能であるということです。
当然のことながら、
売上高が高くなれば、その額は飛躍的に大きくなります。
これは、机上の空論の話ではありません。
現場で働く「従業員の給与所得を上げる」という意味でもとても重要なことです。お金だけが、社員のやる気を引き出す訳ではありませんが、
世間並み以下では、モチベーションが上がりにくいのも事実です。
お客様に、食の提案をするという上からも望ましくないと思います。
人の生産性を上げるには、
現場の人たちの日々たゆまぬ作業改善(訓練)と
それをバックアップする仕組み(システム)づくり(システム改善)、そして、現場を強い意志で引っ張るトップのリーダーシップが重要な要素です。
成功するためには、
その意味を多くの社員が良く理解して、行動(実行)することです。
私の経験上、
意識を持って改善に掛かれば、1年程でも、ほとんどのチームで相当な変化が表れます。
肝心なことは、
責任者が必要性を良く理解して、
期間の目標を設定し、
そして、
実行することです。
大雑把な話になりますが、
売上げ比10%の人件費率の会社が、
人時生産性を10%アップすることが出来れば、
(※私の経験上、ほとんどの会社が可能な範囲です)
営業利益は、1%近く改善されます。
これは、年間の売上高が10億円の店舗の場合、
約1000万円の営業利益の改善になります。
同時に停滞不良在庫の削減などを並行して行えば、
荒利益のアップ、無駄な作業の削減などに繋がり、
合わせて大きな改善効果が期待できます。
来店客アップ、そして、売上アップのためには、
プロモーション計画、
品揃え計画、
商品開発、
売り場担当者の商品知識の習得、
売り場づくり
など
遣らなければいけないことは、山積みです。
ですから、
無駄な業務や作業を無くしたり、減らしたりして、
重点業務(作業)に優先的に時間を掛ける必要が有ります。
その為には、
人の生産性を確実に向上させることが必須です。
本当に遣れることは、もう無いでしょうか。
動いている現場で確認してみて下さい。
2011年01月09日 08:16
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