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業務改善の目的は、社員満足の実現
業務改善のセミナーなどで参加者に「何のために業務改善をするのですか」と尋ねると、
・営業利益の改善
・損益分岐点の改善
・生産性の向上
・競争力アップ
などの答えが返ってきます。
留まることのない競争。業態を超えた競合。低価格戦略や新しいサービスを付加した戦術の競合企業の改装店や新店など、商圏環境は益々厳しくなるばかりです。
経営の目的は、会社の継続です。
営業利益率や損益分岐点の改善、生産性や人時生産性の向上などは、目的達成のための戦略や戦術、また方法であり目的ではありません。
会社の継続のためには、会社で働いてくれる社員が、やり甲斐や自身をもって働ける(働きやすい)環境づくりをすることが大前提です。
■ 社員の満足の実現
会社の継続のためには、
1.社員の職場環境の改善と向上(社員とその家族の時間と人生を大切に考える)
2.お取引様との良好な関係づくり(お取引企業様の適正な利益の確保)
3.会社の営業利益の改善と向上(適正な利益の確保)
4.お客様への質の高い商品とサービスの提供
5.地域への貢献(雇用、納税、地域行事などへの参加など)
が欠かせませんし重要です。
また、「お客様の満足」という事が、会社や現場で、しきりに唱えられますが、沢山のお客様をお迎えするスーパーマーケットでは、すべてのお客様に満足していただくことはなかなか難しいことです。基本的には、不可能に近いことのように思います。
「お客様に満足するお買い物をしていただければ、利益は勝手についてくる」というようなことも良く聞きます。間違ってはいません。その通りだと思います。
しかし、私が常々違和感を覚えるのは、「社員の満足」という言葉はあまり聞こえてこないことです。
私は、
1.社員の満足
2.お取引様の満足
がある程度実現できていれば、
3.お客様の満足
に、確実に繫がると考えています。
お客様に満足していただくためには、「社員の満足」が絶対条件でありますし、確実な方法なのです。
■ 労働時間と生産性
サービス残業や勤務地域における相対的に見た場合の低賃金など、現場は多くの問題を抱えています。社員の満足からは程遠いように思います。
セミナーで「週休2日、週40時間労働が、一般社員の本来あるべき勤務時間です」というと、聞いている参加者からの意見は、大きく2つに分かれます。
圧倒的に多いのは、
「そんな時間では、仕事は終わりません」
「売り場がガタガタになります」
というような、意見です。
一方少数派のほうは、
「具体的にどうしたら、実現できますか」
「教えてください」
という意見です。
社員満足を考えている会社は、どちらかは言うまでもありません。
前者は、なかなか生産性が上がらず、長時間労働の割りに賃金も低かったりします。
「スーパーとは、仕事とは、こんなもんだ」
「そんなに甘くない」
と考えています。結果的に何も変わりません。
後者の場合は、改善を続ければ、近い将来週休2日、週40時間が実現できるでしょう。
「何をどう変えれば・・・・・」
「何を止めれば・・・・・」
「本部は、どう対応すれば・・・・・」
などと、考え行動していきます。
結果的に生産性が上がり、社員の賃金も高く設定できる可能性が出てきます。
限られた時間をどう有効利用するかと目的を持てば、自ずと取るべき行動が徐々に見えてくるはずです。
■ 作業と作業工数の削減
スーパーマーケットの店内作業数は、200を超えます。
しかし、作業種毎の必要時間数を割り出してみると、加工作業と補充作業、その他発注作業などが圧倒的に多いことが解ります。
これらの作業と関連作業に対して、店舗の作業訓練と本部のシステム改善を同時に行なうことが出来れば、必要時間数の削減は十分可能です。
店舗では、
・作業指示書の活用
・カートの徹底した効果的活用・・・カット台、ミニキャリア、
カートラック、カーゴテナーなど
・動作訓練・・・両手作業、作業位置、その他
・バックルームのレイアウト改善・・・作業導線管理
など。
本部のシステムとしては、
・商品の店着時間・・・生鮮・日配は早朝。クローサリーは夜間補充前(発注前)
・納品ロット・・・出し切り、使い切り
・POSの実績データの活用性・・・発注数や在庫数の割り出しが容易
・アウトパック・・・鮮度を念頭に外注、ソースマーキング処理
などが実現できれば、必要人時数は、確実に削減できます。
また、これらの作業を削減しサービス残業に終止符を打つこと。そして、陳列演出や販売計画、接客(接遇)などの訓練など戦略分野へ人時を振り向ける努力が必要です。
これらのことによって、社員の意識も変わってきますし、行動に実績(結果)が伴うようになってきます。
■ 業務改善は、現場の社員の仕事のしやすい環境の実現
スーパーマーケットの生産性がなかなか改善できない理由は、店内作業の種類や作業工数が多いことに大いに関係しています。
ましてや、本部の物流や情報、発注などの支援システムの出来が悪ければなおさらです。
差別化戦略の実現のために、全員でアイデアを出し合う地域密着型の店舗運営が生き残りの鍵であることは、誰もが感じて来ていることであると思います。
今後、現場の社員の方々は、よりクリエイティブ(創造的)な業務へウエイト(軸足)を移す努力が必要です。
店内在庫と店内の単純作業の工数と人時数を削減できれば、時間的にも体力的にも余裕が生まれます。
時間的、体力的に余裕が生まれれば、自ずと接客の笑顔も本物に近づくことでしょう。
「社員の満足」が「お客様の満足」に繫がります。少し考え方を変えてみては、いかがでしょうか。
本部も店舗も、取るべき行動を変えるべきことが解ってきます。
2009年04月17日 20:11
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コメント
M社 O改革部のNと申します。(新谷が修正しています)
いつも、ホームページ・ブログで勉強させて頂いております。作業手順の標準化・・・会社の作業のやり方を確立し、作業改善、稼動計画、作業割当てから人時生産性向上を図ろうと取り組んでおります。実力上の人時削減が優先され、現場のモチベーション維持が難しい状況となっております。しかし、先生の話に勇気付けられて頑張っております。ありがとうございます。
<新谷からお礼>
はじめまして、サミットリテイリングセンターの新谷です。
この度は、メールをいただきましてありがとう御座います。
出張続きで、お礼を申し上げるのが遅くなってしまいました。
申し訳御座いません。
お仕事大変そうですね。お察しいたします。
「現場のモチベーション維持が難しい状況」とのことですが、
確かに重要なことです。
しかし、一番大事なことは、
リーダーシップとコミュニケーション力であると思います。
前向きに捉えれば、一時的な人時不足も、全員のアイデアを結集して
取り組めば、オペレーション・スキルのアップのチャンスだと思います。
大変だとは思いますが、これからも前向きにご活躍ください。
また、今後も色々な情報交換など出来ると良いですね。
面白いお話など御座いましたら、気楽にメールください。
ありがとう御座いました
先生のお考え方にわたしは、賛同します。社員の満足その通りだと思いますしかしながら、現場の人間の中には、現状に満足していてなかなか新しいことに取り組まない人間が多いです。ダーウィンの言葉ではありませんが、「変化できるもののみが生き残る」ということを部下に伝えても、つらいことはしたくないし、変化することを嫌がる風潮を腐食できないで苦労しています。また、スーパーは、常に競合店があります。競合店との関係をどうするかが、企業の繁栄、従業員の繁栄、満足につながると思いますが、、、、、
<新谷の意見>
トマトさん、メールありがとう御座います。
トマトさんのメールの中で、「現状に満足して」とありますが、すばらしいことですね。
私のクライアント企業の社員の方で、現状に満足している人は、皆無に等しいといっても過言ではないのではないでしょうか。
トマトさんの会社は、よほど高い給与水準など、雇用条件がすばらしいのでしょうね。
「変化できるもののみが生き残る」と言うことについては、こちらが単に変化するということではなく、お客様の高度化するニーズ(期待)に応えるということです。
変わることを嫌がるということは、今のステージから会社、社員が降りることを意味します。
部下を納得させるためには、当然ですが、社長が本部が、そして、上司がしっかり勉強をしないといけません。
知識が高まれば、現場を説得することができるようになります。
現場を納得させて、やる気にするのがリーダーの仕事です。
「競合店との関係」については、こちらがチャンとした、差別化された戦略をを持っていれば、怖いことはありません。
「野菜や魚の鮮度が際立って良い」、「何時行っても美味しい刺身や惣菜がある」、「ここの肉や果物は美味しい」などということや、「社員の方々が優しくて、丁寧」などというような、お客様に喜んでいただける店づくりです。
競合店と戦う上で、価格戦術しか打つことができなければ、生き残ることは難しくなるかもしれすれません。
変に生き残ることが会社にとっても社員にとっても不幸であると思います。
ただ、業務改善を正しく行い、筋肉質の会社になれば、価格戦略も取れないわけではありません。
私の業務改善のコンセプトは、「楽して儲ける」「楽に効率よく」といったようなものです。
決して「辛くて、厳しくて、暗い」類のものではありません。
少し勉強して、やり方を変えれば、いくらでも方法はあります。
現在も、沢山の方々が私と目的を持って頑張っています。
「もっと良い方法は、ないか」と・・・。
今後のトマトさんと、トマトさんの会社の繁栄をお祈りいたします。
追伸 : 次回からメールを頂くときは、お名前をお書きください。よろしくお願いします。








