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定番在庫の削減と適正化

在庫は、単に売上や荒利益に関係するだけでなく、オペレーションにも大きく影響します。特に、過剰在庫が常態化すると、ムダな作業をやり続けるもとになり、大きな人時損失を生み、人件費のムダ遣いが続くことになります。

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店内在庫の適正化は、

 1.発注担当者のスキル
 2.発注システムや物流システムの現場にとっての使い勝手の良さ
 3.1と2をサポートする情報システムの出来

で決まります。


発注や物流のシステムがすばらしい出来のいいものであっても、発注担当者のスキルが不足していたり、それを支援するはずの情報システムが現場にとって役に立たなければ、良い結果は望めません。

また逆に、発注システムや物流システムが、現場(店舗)の使い勝手を無視した、本部最適化のシステムでは、現場は良い結果を出せません。

ここでは、店舗の定番在庫が最適化できない、主な原因とその対策について考えます。

1.発注担当者がスキル
  
 発注点や販売数、リードタイムなど基礎的な知識不足により、判断能力が低いため、
 欠品や在庫過多になりやすい。

<対 策>

発注担当者に、仕入れは『商売の基本』であるということ同時に、『儲けの基である』の重要性をoff-JTで教育する。
そして、実地指導と定期的にフォローを確実に行い、発注担当者に必要スキルを習得(向上)させる。

□□□スキルアップのための改善ポイント□□□

 (1)販売実績データ確認と活用

   ・直近1ヶ月のPOSデータの単品別・販売実績レポートを棚番や分類毎に出力する
   ・週単位(グロッサリー)の平均販売実績(数量)で、ランク分けをする

   ※日配や生鮮部門は、1日当たりの平均販売数量でランク付けする


 (2)上記の情報をプライスカードに色分けシールなどを使用し表示する


 (3)発注点で管理するものと最大在庫量で管理するものとに分類する

   □発注点の設定で管理するもの

    ex.売り場在庫が、2個~3個になったら最低ロットを発注する

   □最大在庫量の設定で管理するもの
  
    販売数量が多いものは、最大在庫量を設定し、納品日(時間)にその数量になるように発注する

    ex.納品日(時間)の最大在庫量、50個の商品の場合
      A 発注時在庫 30個 
      B 次回納品時までの見込み販売量 10個
      C 発注量=50-(A-B)=30


 (4)変動要因(季節、天候、気温、地域行祭事、競合店動向、会社企画など)の確認

   a.特に今後、販売量が伸びる物や低下が予測される物
   b.天候や気温の変動によって販売数量が変化するもの
   c.地域の運動会や祭りなどの特殊要因
   d.競合店のチラシ、販促企画など
   e.会社企画(月間奉仕品、競合店対策など)商品
   ※事前の販売計画で担当者とコミュニケーションを密にして、動向を確認しフォローする


 (5)リードタイムの確認

   ・発注時から納品日(時間)までの時間差とその期間の販売予測数を予測
    して発注数量を設定する


 (6)発注締切り時間の確認と遵守

   a.注締切り時間の確認
   b.発注締切り時間に遅れた場合の対策を理解

  
 (7)現場で、担当者の(1)から(6)の作業を確認し、必要に応じて適時改善指導する


2.物流システム

  納品ロットや納品時間、納品回数など、物流最適化のシステムでは、現場で不都合が発生してしま  う場合があります。

 (1)定番の発注ロットが大きい(ケース単位)

  ベンダーからの納品が、ケース単位の納品であるため、ケース内のすべての商品を陳列できず、残  品をバックルームに引き上げざるを得ない場合です。このような場合、発注精度を上げても売り場に  全量陳列できず、残品は出てしまいます。
  SSM(スーパー・スーパーマーケット、大型のスーパーマーケット500坪以上)になってくると、ケース単位で  の納品でも殆んど売り場に出てしまいます。しかし、通常の300坪かそれ以下のSMになると、よほ  ど商品のアイテムやSKUを絞り込まないと、残品をバックルームにストックせざるを得ません。

 <対 策>
  ここでは、あくまでもバックルーム在庫をゼロに近づけて、結果として、生産性及び営業利益を上げる  という戦略で説明します。

  方法として、ベンダーに納品単位の変更を依頼することと、店舗側は、販売実績や販売計画に合わ  せて、フェイシング管理(拡大縮小)を柔軟に行なうことが、効果を上げる上で重要です。

  具体的には、

  a.発注ロット(納品ロット)を1個に変更する
      店舗において、商品を出し切ることを前提に仕組みを考えます。
      販売量の多い商品は、店舗ごとの判断で、ケースで発注するようにします。

      タイプ1
      ・自社の物流センターで、バラ納品のためのピッキング作業を行なう

      タイプ2
      ・すでに上記のシステムを持っているベンダーに、業務を委託する

  b.販売実績を確認し、死に筋など商品の絞込み(販売中止)を行い、1品当たりのフェイシングを広    くする

  c.単品ごとの販売実績(数量)に合わせて、A・B・Cランク順にフェイシングの拡大(1列でも多く取    る)とDランク商品の縮少(1列~2列程度)を行なう

  ことが必要です。


 (2)納品回数や納品時間が不適切

   発注から納品のリードタイムが長くなれば、発注精度は低下します。
   特に生鮮や日配部門では、回転率が早く誤差が生じやすくなります。基本的には、毎日発注、毎   日配送の仕組みが理想的です。

   また、発注精度をアップする上から、完全補充後の発注が絶対条件になりますから、それまでに    補充作業が完了するための納品時間の設定が必要です。


3.情報システム

  特に、POSのデータが「使われていない」。「使い物にならない」という現状が多くあります。
  現状のシステムで、使える「単品管理情報」を確認し、1の(1)から(3)の作業に活用する必要があ  ります。

  <特に活用性の高いデータ>

  a.単品別・日別・曜日別、販売実績

    直近の単品の曜日別販売数量などは、生鮮品や日配品の発注には、大きな効果が期待できま    す。

    1枚のレポートに30から40SKUが表示されれば、発注や陳列在庫の確認など、売り場でも使     いやすく有効です。


  b.期間別・ベストレポート

    1ヶ月や1週間、指定期間など、一定の期間の順位確認、売上や販売数量の確認など売り場作    りや販売計画に活用できます。


  c.グループ別・ベストレポート

   各種プロモーションの販売実績を確認するのに効果的です。販売計画と実績の確認と次回企画    時の計画の基になります。


現場では、この他にも色々な障害があると思いますが、以上のことを実行されれば、大幅な改善効果が期待できます。

確実に計画を持って実行することです。

在庫が適正化されれば、作業は、「楽に」、「スムーズに」、「早く」遂行できるようになりますし、余った時間を付加価値作業にまわすことが出来ます。

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